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【プロが教える着物お手入れ方法】シミ抜き・保管の基本で振袖を一生の宝物に|橋本市の呉服店が解説
成人式の振袖、ご結納の訪問着、ご家族から受け継いだ大切な一枚…。 特別な日の思い出が詰まった着物、お手入れはどうされていますか?
「脱いだ後、どうすればいいか分からなくて…」 「もし汚してしまったらと思うと、着るのが少し怖い」 「タンスにしまったままだけれど、このままで大丈夫?」
和歌山県橋本市で長年、皆様の晴れ着のお手伝いをしてきた私たち「みそや呉服店」には、このような着物のお手入れ方法に関するお悩みが数多く寄せられます。
高価で繊細な着物だからこそ、お手入れは難しくて大変、というイメージがあるかもしれません。しかし、いくつかの基本的なポイントさえ押さえれば、着物は驚くほど長く、美しくその輝きを保つことができます。
この記事では、和装のプロである私たちが、ご家庭でできる着用後のお手入れから、万が一の「着物 シミ抜き」の応急処置、そして次の出番まで安心な「振袖 保管」の秘訣まで、徹底的に解説いたします。 大切な着物を、次の世代にも受け継いでいける「一生の宝物」にするために。さあ、一緒に正しいお手入れ方法を学んでいきましょう。

1.【基本のキ】脱いだら即実践!着物を長持ちさせる着用後のお手入れ
着物のお手入れは、時間との勝負です。最も重要で効果的なお手入れのタイミングは、「脱いだ直後」。この一手間をかけるかどうかが、着物の寿命を大きく左右します。
ステップ1:着物ハンガーにかけて湿気を飛ばす
まず、脱いだ振袖や着物、長襦袢、帯をそれぞれ専用の「着物ハンガー」にかけます。なければ、突っ張り棒や綺麗な物干し竿などでも代用できます。
目的: 一日着ていた着物は、体温や汗などの湿気をたっぷりと含んでいます。この湿気がカビや縮みの原因になるため、しっかりと乾燥させることが何よりも大切です。また、座りジワなどの軽いシワも、自身の重みで自然と伸びてくれます。
場所: 直射日光が当たらない、風通しの良い室内で「陰干し」するのが鉄則です。日光や蛍光灯の光は、色ヤケや変色の原因になるため必ず避けてください。
時間: 室内の湿度にもよりますが、4時間~1日程度が目安です。
注意点: 長期間ハンガーにかけっぱなしにするのはNGです。生地が伸びてしまい、型崩れの原因になります。湿気が抜けたら、速やかに次のステップに進みましょう。

ステップ2:汚れやシミ、ほつれを徹底チェック
着物が乾くのを待つ間に、汚れのチェックを行いましょう。一見きれいに見えても、思わぬ場所に汚れが付着していることがあります。
- チェックすべき重点ポイント
- 衿(えり): ファンデーションや皮脂が最も付きやすい部分。
- 袖口(そでぐち): 手を動かすうちに、物に触れたり汚れたりしやすい部分。
- 胸元: 飲食の際に、食べこぼしや飲み物のハネが付着しやすい部分。
- 裾(すそ): 歩行時の泥はねや、階段の上り下りでの擦れ汚れが付きやすい部分。
- 膝のあたり: 座った時に汚れが付きやすい部分。
この時点でシミや汚れを見つけたら、次の章で解説する「シミ抜き対処法」に進みます。
ステップ3:全体のホコリを優しく払う
チェックが終わったら、着物全体についたホコリを払います。ホコリは虫食いの原因にもなるため、丁寧に行いましょう。
- 方法: 洋服ブラシではなく、柔らかい布や専用のブラシを使って、生地の目に沿って優しくなでるように払います。
ここまでが、ご自宅で行うべき着物お手入れ方法の基本です。この3ステップを実践するだけで、着物の状態は格段に良く保たれます。
2.【緊急時の対応】慌てないで!プロが教える着物のシミ抜き応急処置
「あっ!お醤油をこぼしてしまった!」 「ファンデーションが衿に…」
どんなに気をつけていても、シミがついてしまうことはあります。そんな時、一番やってはいけないのが「慌てて自分で何とかしようとすること」です。
なぜ自己流のシミ抜きはNGなのか?
強くこする: 生地の繊維が毛羽立ち、スレ(白っぽくなる現象)が起きて元に戻らなくなります。
濡れたタオルで拭く: シミが周りに広がり、かえって輪ジミができてしまいます。
市販のシミ抜き剤を使う: 着物の染料まで落としてしまい、変色する可能性があります。
良かれと思ってやったことが、プロでも落とせない致命的なダメージに繋がることがあります。着物のシミ抜きは、専門的な知識と技術が不可欠です。
ご家庭でできるのは「応急処置」だけ!
もしシミがついてしまったら、以下の応急処置にとどめ、一刻も早く私たちのような専門店にご相談ください。
- 水性のシミ(お茶、お酒、ジュースなど)
- 乾いたティッシュやハンカチをシミの部分にそっと当て、上から優しく押さえて水分を吸い取らせます。絶対にこすらないでください。
- 油性のシミ(ファンデーション、口紅、食べ物の油など)
- ティッシュなどで油分を軽く吸い取る程度にします。水性よりもデリケートなので、極力触らないのが一番です。
- 泥はね
- 濡れている状態では絶対に触らないでください。シミが繊維の奥に入り込んでしまいます。完全に乾いてから、軽く指ではじくか、柔らかいブラシで表面の土を払い落とす程度にします。
【みそや呉服店からの最重要アドバイス】 シミは、時間が経てば経つほど酸化して落ちにくくなります。「何のシミか」「いつ付いたか」を覚えておき、できるだけ早くお店にお持ちください。それが、あなたの大切な着物を救う最善の方法です。

3.【次の出番まで美しく】振袖・着物の正しい保管方法と注意点
着用後のお手入れとクリーニングが終わったら、いよいよ保管です。特に成人式で着た振袖の保管は、将来ご自身の結婚式で着たり、妹様や娘様へと受け継いだりするための重要なステップです。
保管前の大原則:「必ずクリーニング」に出す
「一度しか着ていないし、汚れもないから大丈夫」というのは、実は大きな間違いです。目には見えなくても、汗や皮脂は確実に生地に付着しています。これを放置すると、数年後に黄ばみや変色(汗ジミ)となって浮き出てきます。こうなってからのシミ抜きは非常に困難で、高額になるケースがほとんどです。
次の出番がいつになるか分からない着物ほど、保管前には必ず「丸洗い」などの専門クリーニングに出しましょう。
正しい保管のための3種の神器
たとう紙(文庫紙): 着物を湿気やホコリから守り、通気性を保つための専用の包み紙です。着物を購入した際についてきますが、古くなって黄ばんできたら交換のサイン。新しいものに替えるだけで、カビ予防の効果が高まります。
着物用防虫剤: ウールやカシミヤを食べる虫は、正絹も食べてしまいます。必ず「着物用」と記載のある防虫剤を使いましょう。金糸や銀糸に影響を与えない成分で作られています。注意点として、種類の違う防虫剤を混ぜて使うと化学反応でシミの原因になることがあるため、必ず1種類に絞ってください。
保管場所(桐たんすがベスト): 桐は、湿気が多い時には水分を吸い、乾燥している時には水分を吐き出すという、着物にとって理想的な性質を持っています。もし桐たんすがない場合は、プラスチックの衣装ケースでも代用できますが、その際は除湿剤を一緒に入れる、定期的にフタを開けて空気を入れ替えるなどの工夫が必要です。
収納のポイント
- 正しく畳む: シワを防ぐため、縫い目に沿ってきちんと「本畳み」で畳みます。
- 詰め込みすぎない: たんすや衣装ケースにぎゅうぎゅうに詰め込むと、シワや湿気の原因になります。ゆとりを持って収納しましょう。
- たとう紙の窓は下向きに: たとう紙の小さなビニールの窓は、光によるヤケを防ぐため、下向きか、他の着物の下になるように重ねます。
4.【年に一度の愛情】着物を長持ちさせる「虫干し」のすすめ
振袖の保管で安心していても、年に一度は着物の健康診断をしてあげましょう。それが「虫干し」です。
- 目的: たんすの中にこもった湿気を飛ばし、カビや虫食いを防ぎます。また、この機会にシミや変色がないかをチェックすることもできます。
- 時期: 空気が乾燥している、10月~11月の秋晴れの日や、1月~2月の冬の晴れた日が最適です。
- 方法: 着用後のお手入れと同様に、直射日光の当たらない風通しの良い部屋で、着物ハンガーにかけて数時間干すだけです。
忙しくて虫干しが難しい場合でも、たんすの引き出しを数時間開けて、空気を入れ替えるだけでも効果があります。ぜひ習慣にしてみてください。
まとめ:大切な一枚を、未来へ。お手入れはプロにご相談ください
ここまで、着物のお手入れ方法の基本をご紹介してまいりました。 「脱いだら干してチェックする」「汚れたらすぐにプロに相談する」「クリーニングをしてから正しく保管する」 この3つのサイクルを守ることで、あなたの大切な着物は、何十年先もその美しさを保ち続けてくれるでしょう。
「このシミ、落ちるかしら?」 「私の保管方法、これで合っている?」
少しでも不安に思われたら、どうぞお気軽に私たち、和歌山県橋本市の「みそや呉服店」にご相談ください。着物を知り尽くした専門家として、クリーニングや着物のシミ抜き、振袖の保管に関する最適なアドバイスをさせていただきます。
お母様から譲られた振袖を、今度はお嬢様へ。 そんな素敵な物語を繋いでいくお手伝いができることを、私たちは心から願っております。
【ご予約について】
予約制となっておりますので、お電話またはホームページ・LINEよりご予約ください。
事前ご予約で1万円引き!!(ご成約16.5万円以上の方)
【お問い合わせ】
みそや呉服店 ・みそや振袖サロン
TEL: 0736-32-5000
定休日:毎週火曜日、第4水曜日
和歌山県橋本市東家6−9−25
[ホームページのURL]
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